初夏の北海道渓流シリーズ
プロローグ
03年7月4日小樽4:20入港。北国の夜明けは早い。
すっかり明るくなった小樽を後に、R231を一気に北上。
雄冬海岸、白銀の滝で朝食。途中のコンビニで買った、
サンドウィッチと現場で淹れる熱いコーヒー。
この写真を撮ってくれた、大阪からの初老のライダー
にも朝食を振舞う。偶然というか、この旅で唯一予約した
網走の「流氷の丘ユースホステル」(0152-43-8558)
へ泊まるのだという。彼のコメント
「ぼくが泊まるのは7日、この日は蟹の食べ放題、
その日まで稚内やあちこちで時間つぶしですよ」
「それは残念、ぼくたちは明日5日の泊まりです」
3人の北海道は、全員がリタイアーしたとき実行する。
十年も前から何となく約束していたように思う。
左端の平沢さんが、去年9月仕事から解放される。
筆者と佐藤さん(右端)は4回目の北海道渓流釣りの旅。
旅はいつも新しい出会いや、感動があって楽しい。
渓流に関してだけ言えば、とてつもない大物に糸を
切られたり、ヒグマの足跡にふるえたり、はじめての魚、
オショロコマやブラウントラウトとの出会いは、二人に
とって初体験だったに違いない。
この旅で、筆者が密かに目的にしていたのが、苫小牧
の洋食屋さんで、ある料理を食べることだった。
このシリーズでは、地名や川名のアイヌ語解説をします。
意味を知っていれば、旅の楽しさも倍加するでしょう。
小樽=オタ・オル・ナイ:砂浜の中の川。昔(松前藩時代)銭函と石狩町の境にある、小樽内川にあった漁場を
現在の位置に移した。呼び名がそのまま現在使われている。
雄冬=ウフイプ:燃えているもの。近くの山が噴火していたのかもしれない。0fuyu
網走=アパシリ:俺たちが見つけた土地。西部劇よろしく、アイヌ民族はこんな表現をしたのだろうか?
現在の港入り口にある帽子岩をむかしカムイ・ワッタラ(海中の神岩)と呼んでいたのが訛ったのかも?
稚内=ヤム・ワッカ・ナイ:冷たい飲み水の川。同じ意味で岩手県の安家川、和賀川などはアイヌ語の名残。